イニシャル・ポイント株式会社様は、2020年より、SIMの閉域網に特化した多要素認証(SIM認証、生体認証、デバイス認証)サービス『JinCreek』の提供を開始している企業です。同社が同サービスと連携させる端末を選定するにあたりこだわったことや、採用後のメリット、今後の展望についてお話を伺いました。
国内最高レベルの安全な通信環境を提供
多要素認証サービス『JinCreek』について教えてください
当社は2020年より、LTEモジュール(SIM)搭載のパソコンを対象に多要素認証サービス『JinCreek』の提供を開始いたしました。JinCreekはSIMの閉域網を利用し、ID/PASSに変わる3要素以上の認証を行うことで、なりすましや不正アクセスを防止する認証サービスです。認証方法も自由に組み合わせることができ、お客様のニーズに合わせたオリジナルのセキュリティーを実現できます。コロナ禍や、働き方改革推進の流れを受け益々増加するテレワーク需要に向け、国内最高レベルの安全な通信環境を提供いたします。
JinCreekはインターネットを経由しないSIMの閉域網を利用して、多要素認証を行うため、当初はSIM搭載のパソコンを前提としていました。しかし、SIM搭載のパソコンに買い替えることなく、お客様が現在使用しているSIMスロットの無いパソコンでも導入を可能にするために、モバイルルーターやUSBドングルを経由して多要素認証を利用できるように対応していく必要がありました。
多くの自治体から支持され、
シェアを持つSIMロックフリー端末
JinCreekに+F FS040W/+F FS030W/+F FS040Uをご採用いただくことになった経緯を教えてください
私が起業に携わったベンチャー企業でも+Fシリーズのモバイルルーターを扱っており、同端末を某県庁様に導入いただいた実績があることや、当社のJinCreekを別の県庁様に提案した際にも、連携させる端末として、+F FS040Uを指定されたということがあり、+FシリーズのモバイルルーターやUSBドングルは多くの自治体から強い支持とシェアを獲得しているということに強みを感じました。
加えて、SIMロックフリーの端末であるという点も、非常に重要でした。JinCreekはSIMの閉域網に特化した多要素認証を提供するため、お客様が使用しているバックボーンによって、SIMの閉域網も変わります。そのため、JinCreekと連携させる端末は様々なSIMに柔軟に対応できる必要がありました。
これらを総合的に考慮した結果、モバイルルーターは、+FFS040Wと+F FS030W、USBドングルは+F FS040Uを採用することに決めました。
大規模納品にも迅速に対応可能な
キッティングサービス
採用後、どんなメリットを感じていらっしゃいますか?
自治体での導入実績に強みがあり、大規模案件の引合をいただく機会が増加しているため、協業したことによる高いビジネスメリットを感じています。また、製品自体のデザイン性やコンパクトなつくりにも魅力があり、製品の品質以外にも、納品へのサポート体制が整っていることが非常に大きなメリットです。数千、数万単位の納品をする場合、いかに迅速にキッティングできるかは重要な要素になります。富士ソフトからは、キッティングに関するサービス提供が可能なため、迅速な納品対応が実現でき非常に助かっています。
多要素認証デバイスとして、
IoT機器やスマートホームまで幅広く展開
今後の展望を教えてください
自治体や官公庁等、SIMを搭載したパソコンへの大規模な買い替えが難しく、モバイルルーターやUSBドングルを経由してJinCreekの利用をご要望されているお客様は多数いらっしゃいます。今後はこうしたお客様に対して、一気に横展開を図っていきたいと考えています。文教系においては、教職員や生徒に1人1台パソコンを配布するというケースが増えてきており、こうした案件には、アクセス可能サイトを制限できる+F FS040Wの活用を提案していくことで、よりお客様のニーズに沿ったアプローチをしていきたいと考えています。
また、多要素認証サービスを実現するデバイスとして、現在はSIM搭載のパソコン以外にも、モバイルルーターやUSBドングルと連携したパソコンでのアプローチを可能にしましたが、今後はIoT機器やスマートホームについての展開も視野に入れています。
様々なデバイスとの接続性向上やログを活用したサービス展開まで、幅広く富士ソフトと協業していけることを期待しています。